簡単に言えば、揚程はポンプが流体をくみ上げることができる高さのことで、メートル単位かフィート単位で示されます。揚程という用語は、遠心ポンプについて記述するときに使用されます。理由は、遠心ポンプの特性が流体の比重(または相対密度)とは無関係になりがちだからです。
揚程と圧力を混同しないように
揚程が圧力と混同されることがありますが、その理由はこの2つのパラメータ間に密接な関係があるからです。しかし、根本的な違いがひとつあります。
揚程は流体に依存しません。つまり流体の相対密度に関係はなく、ポンプがくみ上げる高さは変わりません。したがって、流体が水であるか汚泥であるかは問題ではありません。
一方で、圧力は流体に依存し、重力の影響を受けます。したがって、同じ揚程でも流体の相対密度に応じて異なる圧力が生じます。
吸引レベル
吸引条件もポンプ揚程に関係します。吸引レベルが低ければ測定される揚程は小さくなり、吸引レベルが高ければ揚程は大きくなります。ポンプのモータは電気エネルギーを機械的エネルギーに変換し、それをポンプが圧力として流体に伝えます。したがって、吸引レベルを上げたり下げたりすることで、流体の潜在的な圧力が調整されます。ポンプが生み出す圧力が大きいほど、揚程は高くなります。
総揚程
ポンプ性能
まとめ
総揚程パラメータは、用途に適したポンプを購入またはレンタルするときに重要です。吸引レベルや流体密度といった他の要因に関係なく、ポンプ性能の正確な指標となります。