蒸気の基本：飽和乾燥蒸気と不飽和湿り蒸気

飽和蒸気または乾燥蒸気は、すべての水分子が気体状態のままになっている場合に得られる蒸気のタイプです。たとえば、準備ができたら笛を吹くやかんを例にとってみましょう。蒸気は、使用目的で圧力が制御されているため、自由に放出されるわけではありません。やかんから霧が出てくるのを見ると、乾燥蒸気です。

乾燥蒸気は冷たい大気に放出されるとエネルギーの一部を失います。そのエネルギーを外気に伝え、結露してミストとして現れます。つまり、密閉されたチャンバ内で水を加熱することで、乾燥蒸気を生成します。

蒸気温度は、その圧力の沸点の近くです。

一般的に、蒸気は、圧力および温度と直接関係します。

• ボイラー内の圧力が高いほど、蒸気を発生させるために必要なエネルギーが多くなります。 
• 圧力が高くなると、高温で蒸気が発生します。この高温蒸気には、1 kgあたりに含まれるエネルギーが多くなります。 
• 過熱蒸気はこの規則の例外です。

前述したように、蒸気ボイラーで100%乾燥蒸気を生成することはほぼ不可能です。乾燥率で実際の蒸気レベルを測定します。 

蒸気に5%の水が含まれている場合、それは95%乾燥で、0.95の乾燥率であると言われています。

乾燥率は、伝達可能なエネルギーの総量に直接影響を与えます。その結果、それは加熱の質と効率に影響を与えます。

潜熱と顕熱の違いを覚えていますか?100%乾燥蒸気には、（特定の圧力で）潜熱も100%含まれています。乾燥が0%の飽和水には、顕熱のみが含まれます。

2つの違いがわからなくなった場合は、この記事でその違いを読むことができます。

蒸気を沸点以上に加熱して過熱蒸気を得ることができることを知っていましたか?

飽和蒸気とは異なり、過熱水蒸気は、温度と圧力の間に直接関係がありません。つまり、幅広い温度範囲に存在できることを意味します。加熱用途には飽和蒸気を、発電やタービンには過熱蒸気を使用します。

可能性は低いと思われますが、蒸気の乾燥は100%以上になる可能性があることをご存知でしたか?その場合は、過熱蒸気について説明します。加熱用途には飽和乾燥蒸気を使用します。一方、過熱蒸気は発電やタービンの頼りになるオプションです。

飽和（乾燥）蒸気は、以下の理由により優れた熱源となります：

• 急速で均一な加熱により、製品の品質と生産性が向上します。
• 圧力によって温度が制御されるため、迅速かつ正確に特定の温度を達成できます。
• 熱伝導率が高いため、加熱面を小さくすることができます。これにより、初期の設備費用を減らすことができます。
• 蒸気は水から発生するため、安全で清潔で低コストです。 

まだ、私達は蒸気が100%乾燥していないことが分かっています。放射熱損失により、蒸気の一部が凝縮され、濡れた蒸気がさらに湿潤になり、結露も発生します。適切な機器（およびアクセサリ）で適切に管理および保守を行わないと、次のような悪影響を及ぼす可能性があります：

• 熱伝達効率に影響します。
• 配管や重要機器の腐食の原因となります。