2021/04/20
緊急事態における迅速な対応
いわゆる「沿岸部エルニーニョ現象」が原因の豪雨は、ペルーを非常事態に陥れました。143人が死亡し、18人が行方不明になり、その損失額は推定40億ドルに達しました。北部地域は、この季節外れの大雨によって最も影響を受けた地域です。この大規模な自然災害により、少なくとも26万戸の住宅、822の橋梁、2,000以上の学校が被害に遭いました。結束と社会的コミットメントを信念とするアトラスコプコは、ペルーが絶望的な状況に陥る前に迅速に対応しました。ホルヘ・ウリベ大佐(アーミーヘリテージチーフ)とステファン・カートライト氏(南米地域パワーテクニークジェネラルマネジャー)は、3月28日に契約に合意し、北部の都市ピウラの洪水被害に対処するための3台のウォーターポンプの納入を取り決めました。ペルー陸軍とアトラスコプコのポータブルエネルギー部門の協調行動により、契約に署名したその日にポンプを被害地域に搬入することができました。
3月末、ピウラは24時間以上続く雨に見舞われ、川が決壊して市内が洪水に襲われました。都市部、ショッピングセンター、病院、アルマス広場までもが水に浸かり、大勢の人々が避難を余儀なくされました。4月末時点で、この地区では、被災者が39,841人にのぼり、4,183戸の住宅が居住不可能となり、道路システムの70%に深刻な損傷が見られると記録されました。アトラスコプコとペルー陸軍の間で締結された契約により、遠心ポンプWEDA 70L 460V、ETP 50B、PAS 4 DDT-W220が、60日の期間でレンタルされました。ペルー北部にある当社のポンプ販売代理店Hidrostal社は、洪水地域での排水作業に大きくに貢献しました。また、Hidrostal社が窓口となり、この地域の飲料水の生産と供給を担当するEntidad Prestadora de Servicios de Saneamiento Grau(EPS Grau)社との協調も実現しました。そしてポンプは稼働を開始し、この地域の公衆衛生を危険にさらした洪水がようやく収まり始めました。
ポンプは1日24時間稼働して、水に浸かったピウラのサンタマリア地区の市街地の排水と、3月末に川の決壊で損傷したカスティージャ地区のラプリマベラのポンプ室の排水を実施しました。
アトラスコプコが提供する機器は、影響を受けた地域の復興作業に大いに活躍しており、まさに当社の誇りです。モータポンプETP 50Bは、ピウラのラスガルデニアス、サンタマリア、セントロウルバノの最前線で使用されています。一方、水中電動ポンプWEDA 70Lはミラフローレスとラプリマベラで排水を実施し、損傷した排水設備の復旧に活躍しています。現在、当社はペルー住宅省との共同作業を進めており、60日間の復興計画を策定しています。