アトラスコプコが製品サービスを提供する全業界を見る

アトラスコプコが製品サービスを提供する業界

較正の時ですか?

ツール較正と認定品質保証較正により、品質を確保し、欠陥を減らします。
パワーツール較正、ツールテスト、計測、機械性能テスト

Momentum Talks

アトラスコプコのインスピレーションあふれる魅力的な講演を見る
Momentum Talks
閉じる

ToolsNet 8でリコール費を削減

1 分(読了目安時間) 7月 22, 2021

事例:OEMの最終組立エンジニアが、ボルトが緩んだ状態で生産工程を通過した製品の調査するよう呼ばれました。記録されたデータから、ボルトは適正に締付られていたという結論に達しました。

製品は、必要なすべてのチェックに合格し、規定のトルクを満たしていました。エンジニアにとっての課題は、すべてのチェックに合格しているにも関わらず、なぜこのボルトは最終組立で緩んでしまったのか、ということでした。

エンジニアは、まず締付波形(締付のグラフ表示)の調査から開始しました。すると、通常の組立や、正しく締め付けられたボルトとは異なる波形が見えてきました。エンジニアは、締付の最初の部分が、典型的な組立とは非常に違って見えることに気づきました。

最初のタスクは、工程を変更し、この問題をステーション内で発見することでした。エンジニアは、現在の工程でこのステーションを50,000台の製品が通過したと推定。50,000台すべてをリコールするにしろ、50,000件の締付波形を手作業で見直すにしろ、どちらも気が遠くなるような作業で、会社にとっては大きな損失となります。幸い、ToolsNet 8の新しいデータ分析機能により、エンジニアは、コストのかかるどちらも回避することができました。

エンジニアは、アトラスコプコのToolsNet 8データ分析ツールにあるボックス解析機能を使用して、影響を受けるアセンブリーの50,000件の締付波形すべてを自動的に評価しました。この機能の利用で、見つかったボルト緩みの特性と一致した9件の締付波形を見つけることができました。トルクデータはこれら9つの製品のシリアル番号と紐づけされているため、製品を明確に特定することができました。こうして、50,000台の車両のリコールという事態からOEMを救うことができました。

金額的なメリットは明らかでしたが、それよりも重要なのは、お客様がブランド名を守れたことです。

ToolsNet 8は、ワッシャーの欠落、クロススレッド、材料の不一致など、締付工程の異常を発見するのに役立ちます。ボックス解析機能は、締付波形をユーザー定義の波形(ユーザー定義基準は最大で10件)と比較し、逸脱している締結の特定が可能で、それらは、識別子(シリアル番号など)、プログラム名、そして発生時間とともに通知されます。また、ユーザーが任意に選択した締付工程全ての締付波形を自動的に評価する為、手作業で見直す必要がありません。これは、工程改善やリコール対象製品の特定にも有効です。

またToolsNet 8は、ボックス解析機能が逸脱を発見したとき、受信したデータを監視し、メールでユーザーに通知することもできます。

一部のメーカーは、データ収集を体系的に一元化しておらず、問題が発生してから報告を行うような、反応的アプローチをとっています。多くのメーカーが、データ収集と先回り的なデータ分析実施の重要性に気づき始めています。ToolsNet 8は、今後も生産エンジニアがデータ分析を自動化し、生産工程を改善し、先回りすることに役立つでしょう。

ご質問やデモのお申し込みについては、アトラスコプコにお問い合わせください。 

  • 工場組立