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比重とポンプの選択

2021/05/27

正しいポンプを選択する際に考慮すべき要因の1つは、移動させる液体の比重(SG)です。水であれば、SGに対する懸念は不要です。ただし、他の種類の液体を扱う際は、その液体がポンプ性能と効率、および長期間メンテナンス不要のサービス能力に与える影響を考慮する必要があります。

比重の定義

密度の例

物質の密度は、単位体積あたりの質量として定義されます。水の密度は997 kg/m3、または62.43ポンド/立方フィートです。比重という用語は、水の密度と比較した特定の物質(液体など)の密度を表します。

比重の例
水は、科学者が比重の特定に利用する基準であり、水の比重は1とされています。そのため、比重0.4の液体は水より60%軽く、比重1.4の液体は水より40%重くなります。

比重は、液体の重さの特定要素であるため、遠心ポンプのサイズを決定する際に重要です。流体の重さは、ポンプが実行する作業量に直接影響します。これにより、必要な馬力やポンプにかかる圧力などの要因が決定されます。 

比重は消費電力量と圧力にどのような影響を与えますか。

液体に固体が混じっていると、移動する液体の比重(SG)と重さが増加します。比重が大きいほど、より大きな出力が必要になります。たとえば、SGが1の廃水はモータ出力にほとんど影響を与えませんが、さらに比重が大きく重いスラリーや汚泥には、より大きなモータ出力が必要です。実際のところ、消費電力量の増減は、移動させる液体の比重に直接比例します。

ポンプの圧力は、移動させる液体の比重に比例して変化します。水の場合、ポンプには揚水時に約50 psi(ポンド/平方インチ)の圧力が発生しますが、SG 1.2の液体を揚水する場合、圧力は41.7 psiにしかなりません。この数字は、50を1.2で割って求められます。特定の圧力を発生するポンプを選択する場合には、比重を考慮する必要があります。

上記のすべてを考慮した上で、私たちが提供できる最良のアドバイス排水ポンプを選ぶ際には、専門家にサポートを求めてください。これにより、使用する機器が用途のニーズに合っているかを確認できます。アトラスコプコの専門家は、ポンプ、およびポンプを使う各種用途の専門知識を持っています。どのような点を考慮するべきか、お分かりいただけましたでしょうか? アトラスコプコのポンプ機器の専門家は、お客様のニーズにお応えします。

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ポンプ製品マーケティングマネジャーのアンドレアスは、技術サービスからポンプ分野のキャリアをスタートしました。様々な用途におけるお客様との協力を経験し、現在は北米地域のポンプラインアップを管理しています。  

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