レーザ切断に窒素を使用する理由
窒素は、レーザによる切断が最適な場合に最もよく使用されるアシストガスです。この工程では金属を気化させますが、気化した金属が再び固化する前に、窒素ガスが金属を切断縁から引き離します。
窒素は、下記のためにも不可欠です。
- 切断縁の変色低減
- 大気中の酸素と高温の金属縁部との確実な隔離
- 熱放散を補助し、切断縁の冷却を迅速化
- 酸化防止により最終製品の問題を回避
- レーザビームのパージの補助
窒素によりレーザ切断中の酸化防止を行う方法
窒素は不活性であるため、酸化のリスクなしに無酸素環境でレーザを操作できます。熱を印加した対象物が酸素と接触すると、酸化と呼ばれる現象が発生します。これにより切断端に炭化層が形成され、酸化表面では、被膜の生成や塗装時に、仕上げ不良や接着不良などの問題が発生するおそれがあります。
窒素によるレーザ光のパージ方法
ビームの歪みを防ぎ、出力と強度を維持するために、ビーム経路からビームの発散や出力低下の原因となるホコリの粒子などの異物を排除する必要があります。窒素は、乾燥しており、清浄で、オイルフリーで、汚染含有量が極めて少ないため、ビームのガイドウェイパージに最適な媒体です。
窒素発生装置をレーザ切断用途に使用する利点
- 低コスト:レーザ切断において、特にファイバーレーザでは、窒素アシストガスとパージガスのコストが最も高くなります。したがって、窒素の生成によるコスト節減は、収益にプラスの影響を与えます。
- 生産性の向上:タンクの交換に費やす時間を節約することで、作業者による注意をあまり必要とせずに、アプリケーションを継続的に実行できます。
- より優れた制御:独自に窒素を生成することで、ボトルの注文、交換、消耗がなくなります。液体の供給が生産を中断することがなくなり、予測不可能なサプライヤの価格上昇に対処する必要もなくなります。
- 高効率化:酸化物エッジのない、最高99.999%の高純度ガスを使用できます。
- オンデマンド窒素:このプラグアンドプレイのソリューションは、お使いのレーザカッターに合わせてサイズ調整されているため、ボンベを空にして再充填する作業で貴重な生産時間を無駄にすることがありません。
- プラグアンドプレイのソリューション:コンプレッサと機器を別途購入する必要はありません。生産量が増加した場合の更新とアップグレードも簡単です。
利用できる窒素発生パッケージの種類
- シリンダ充填システムは、少量のガスを連続して生成し、高圧貯蔵バンクに保管するため高圧(300~350 bar g)に圧縮するよう設計されたシステムです。このタイプのシステムは、断続的な使用や、要求量が高流量から低流量へ頻繁に変動する場合に最適です。一般的に同タイプの設置は、請負のレーザ切断ジョブショップにメリットをもたらします。
- ガスオンデマンドシステムは、40 barで保存された小さなバッファを使用して、アプリケーションの最大流量要件を満たすように設計されたシステムです。
レーザ切断用の産業用ガスと圧縮空気
このeBookでは、レーザ切断用途での窒素と圧縮空気の使用方法について詳しくご紹介します。
- レーザ切断プロセス
- レーザ切断における産業用ガスと圧縮空気の役割
- 持続可能性の重要性
- レーザ切断用の圧縮空気システムとはどのようなものか
- 監視とメンテナンスの重要性
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