圧縮空気の品質基準とクラス
用途の空気品質ニーズを満たす空気処理システムの導入をご検討ですか?それにはまず、圧縮空気の品質について学ぶのが一番です。圧縮空気の品質はどのように測定されるのか、そしてなぜこれが重要なのかを見てみましょう。
圧縮空気品質とは
空気を収集して圧縮する過程では、他の粒子も収集されます。そのため、収集した空気は汚染されています。空気が圧縮されると、汚染物質の濃度は指数関数的に増加します。さらに、空気を圧縮する過程で、さらなる汚染物質が加わる可能性もあります。
圧縮空気システムから汚染物質を除去するには、空気処理が必要です。圧縮空気システムで見られる汚染物質の種類は以下の通りです。
固体粒子/粉塵
油分(蒸気またはエアロゾル状のもの)
空気が適切に処理されている場合、それはクリーンで安全だと考えられています。しかし、圧縮空気の品質は、いかに清浄であるかだけでなく、いかに乾燥しているかによっても決まります。圧縮空気がどれだけ清浄で乾燥しているかを判断するには、空気1立方メートルに存在する特定のサイズの粒子数、露点、オイルエアロゾルと蒸気の量をカウントする必要があります。
ISO空気品質基準とは
国際標準化機構(ISO)は、圧縮空気の品質を試験するための国際規格ISO 8573-1を開発しました。ISO空気品質規格では、圧縮空気中に存在する3種類の汚染物質(水、油分、固体粒子)を測定します。この規格では、微生物やガスは考慮されていません。
検出された汚染物質量に応じて、特定の圧縮空気クラスが割り当てられます。空気品質クラスは、ISO 8573-1に準じて設定されます。この標準化されたシステムは、汚染度の最も低い圧縮空気源から最も高いものまでのパラメータを定義しています。
圧縮空気の仕様の観点で、圧縮後の純度クラスに応じてエアコンプレッサが等級付けされます。したがって、用途が必要とする空気の純度クラスを調べることで、どのタイプのコンプレッサが必要かを判断することができます。
圧縮空気の純度が必要な理由
鉱業、製造業、繊維業、食品加工業など、圧縮空気は多くの産業で使用されています。産業用途で使用される空気の品質は、作業プロセス、設置されている設備、製品の品質に直接影響を及ぼします。したがって、圧縮空気は汚染物質がなく、クリーンであることが極めて重要です。
空気がきれいであればあるほど、汚染や故障、製品の不良品が発生するリスクが低くなります。これは、食品飲料、製薬などの業界では非常に重要なことです。空気は製品に直接触れる可能性もあれば、包装に間接的に触れる可能性もあります。
多くの業界では、高品質の空気が重視されていますが、その中でも最も繊細な用途は医療サービスです。入院患者への医療用空気供給については、空気純度を100%保証する必要があります。そこで、最もクリーンな空気をつくり出すオイルフリーコンプレッサが欠かせないのです。
空気品質クラス0の意味
重要な工程では、空気汚染のリスクを排除するために、クラス0に分類された圧縮空気のみを使用することをお勧めします。このレベルの分類は、汚染ゼロを意味するものではありません。クラス0は、空気中に存在する汚染を最小限に抑えた最高の空気品質を意味し、クラス1よりも汚染度が低くなければなりません。
きれいな空気を作るために、圧縮空気装置を組み合わせて設置することができます。これには、さまざまなエアフィルタやドライヤが含まれる場合があります。どの汚染物質を除去する必要があるかを特定することで、どの機器が必要かを判断することができます。
エアフィルタはどのように機能しますか?
フィルタは、空気の粒子を汚染物質から分離するために使用されます。しかし、すべての粒子を分離することはできないため、それぞれのフィルタには一定の効果しかありません。0.1 μm~0.2 μmの粒子をろ過するのが最も困難です。
エアロゾル状のオイルと水は他の粒子と同様の挙動をするため、合成フィルタを使って分離できます。フィルタ内で液滴が凝集して重くなり、フィルタの底に沈んでいきます。
このフィルタは、液状だけでなく、エアロゾル状のオイルも分離することができます。しかし、オイルが液状の場合、大きな圧力低下とオイルのキャリーオーバーが発生します。オイルが蒸気状の場合には分離がより困難なため、吸着材(通常は活性炭)を含むフィルタが必要になります。
ろ過を行うと、必然的に必然的に圧力損失が発生し、圧縮空気システムのエネルギーが失われます。より微細で、より密な構造のフィルタは、より多くの汚染物質を分離しますが、圧力損失が大きくなり、目詰まりしやすくなります。そのため、フィルタの交換頻度が高くなり、結果的にメンテナンスコストが高くなります。
さらにフィルタは、は公称流量を適切に処理できるような寸法にし、容量のしきい値を大きくする必要があります。これにより、ある程度の閉塞による圧力低下に対応しやすくなります。
エアドライヤはどのように機能しますか?
冷媒ドライヤや吸着式ドライヤは、圧縮空気から水分を除去するために使用されます。冷媒ドライヤは、要求される最大空気品質がクラス4、露点3℃以下の場合に使用されます。水分がより少ない(圧力下露点)圧縮空気が必要な場合は、吸着式ドライヤを取り付ける必要があります。
このガイドでは、空気処理について知っておくべきことがすべてわかります。さまざまな種類の汚染物質から、求められる空気品質要件まで、このガイドでは空気処理に関する重要なトピックをすべて取り上げています。
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