デュアルスピードコンプレッサとは?

定速コンプレッサは、電源を入れてからフルスピードでしか稼働しない、かなり基本的な機械です。VSDコンプレッサに投資したくない、または投資できない業務にとって、購入価格が比較的低いという利点があります。ただし、常に最大の空気出力を必要としない限り（ほとんどありませんが）、大量のエネルギーを無駄にします。その結果、運転コストが高くなります。 
 

VSDコンプレッサはその逆です。初期投資コストは高くなりますが、モータ回転数が圧縮空気の需要に対応するため、効率が大幅に向上します。また、コンプレッサの総所有コストの大部分はエネルギーコストが占めているため、運転コストが低くなります。最初から、ユーザーのコストを大幅に削減することができます。 
 

しかし、3つ目のタイプがあります。デュアルスピードコンプレッサです。定速モデル以上の性能を求めるものの、VSDの準備がまだ整っていな場合に最適です。この新しいカテゴリのコンプレッサは、定速モデルよりも優れているだけでなく、VSDの利点もいくつか備えています。 

定速コンプレッサの欠点の1つは、過渡損失が大きいことです。これは、コンプレッサが運転段階間を循環する際に発生するエネルギー損失です。 

これらの過渡損失は、コンプレッサが起動した瞬間から問題となります。これは、定速ユニットが加圧されたシステムに対して起動できないためです。つまり、コンプレッサが起動すると、必要な圧力を上げるのにしばらく時間がかかります。その間、エネルギーを使用しますが、まだ使用可能な空気は生成されません。 

空気需要が低下すると、定速コンプレッサは無負荷状態になります。これは、空気を生成せずにモータが最高回転数で稼働する状態です。ここで発生するエネルギー損失は、いわゆる無負荷損失です。 

無負荷状態に移行すると、コンプレッサはエア/オイルセパレータにまだ存在する空気も排出する必要があります。そうしないと、定速コンプレッサが後で再起動できなくなります。過渡損失の種類はブローオフ損失として知られているかもしれません。 

これらの無負荷損失と過渡損失はすぐに積み重なります。これらを合わせると、定速コンプレッサのエネルギー使用量の40%を占めることもあります。これは、最も効率的な定速モデルでも同様です。それは、大きな過渡損失が定速技術に固有のものだからです。圧力下のシステムで起動することはできず、モータ回転数100%でしか稼働できません。

デュアルスピードコンプレッサは、これらの問題の大部分を解決します。圧力下で起動できるため、空気を生成し始めるのに必要なエネルギーが少なくてすみます。さらに、定速のように大幅に排気する必要がないため、ブローオフ損失が大幅に減少します。最後に、デュアルスピードコンプレッサの無負荷時のモータ回転数が低いため、エネルギー消費が削減されます。 

さらに、デュアルスピードコンプレッサは、定速と比較して最大20%の省エネを実現します。 

デュアルスピードコンプレッサのもう1つの重要な利点は、エアフローやFADを損なうことなく、任意の圧力を選択できることです。つまり、どのような圧力設定でも最適に機能します。さらに、デュアルスピードは、定速よりも小型化できる可能性があります。これにより、投資コストと運転コストを削減できます。 

これらの利点により、デュアルスピードコンプレッサは、従来の定速モデルに代わる優れた選択肢となります。 

この記事では、デュアルスピードコンプレッサとは何かという質問にお答えします。この新しいタイプのコンプレッサについてまだご質問がある場合は、当社の専門家がいつでも喜んでお手伝いします。