最適な産業用エアコンプレッサを選ぶ方法
30 6月, 2022
産業用のエアコンプレッサを選ぶときは、検討すべきことが数多くあります。この記事では、用途とニーズに基づき、どんなコンプレッサが最も適しているかを説明します。
エアレシーバは空気タンクとも呼ばれ、圧縮空気システムに不可欠な部分です。エアレシーバの主な目的は、システムのピーク需要に対応するための一時的な貯蔵場所となることと、設備の運転効率を最適化することです。
お客様のエアコンプレッサ設備は、理論的にはレシーバなしで動作可能です。しかし、レシーバなしのエアコンプレッサシステムは、コンプレッサのロードとアンロードのサイクルが増加し、動作の過酷度が増します。ロード/アンロードサイクルは、施設内の需要変動に左右されることを覚えておくことが重要です。
エアレシーバは、ベッセルやタンクとも呼ばれ、エア圧システムにおけるエアレシーバの機能に重要な役割を果たします。これは、圧縮エアが配管システムまたは装置に入る前の貯留に使用されます。簡単に言えば、エアレシーバは、コンプレッサと需要の変化によって引き起こされる圧力変動との間のバッファ機構の役割を果たします。
エアコンプレッサの中には「タンクマウント」のものがあります。これは、パッケージとして提供され、エアレシーバの上に取り付けられるものです。このタイプのセットアップは、空間が限られる施設用として極めて好ましいものです。タンクに搭載されたコンプレッサを使用することでスペースを節約し、スタンドアロンのドライヤのコミッショニングに伴う初期設置コストを削減できます。この構成は、通常26 kWまたは35 hpまでの小型コンプレッサによく見られるものです。大型のエアコンプレッサではトップヘビーになり、安全上のリスクをもたらすおそれがあるため、「タンクマウント」オプションは適していません。
圧縮エアシステムのエアレシーバタンクの機能は、流量過剰を抑制し、一定のエア圧を確実に維持することで、効率を保ち、コンプレッサの寿命を延ばす上で不可欠です。
エアコンプレッサとエアレシーバは、圧縮エアシステムにおいて異なる機能を果たします。エアコンプレッサは、エアに加圧して圧縮エアを生成する役割を担い、エアレシーバは、圧縮エアを貯留するために使用されます。コンプレッサは、高圧エアをレシーバに送り、レシーバは、バッファとして機能します。このバッファリングの役割は、圧力変動を安定させ、圧縮エアシステムの全体的な性能と効率を高めることです。
特定の用途のニーズを満たすために各種タイプのエアレシーバを用意しています。最も一般的なものとして、ウェットエアレシーバとドライエアレシーバがあります。
ウェットエアレシーバは、コンプレッサとエアドライヤの間に取り付けられます。未処理の圧縮エアを貯留し、エアがシステムに入る前に水分を除去してドライヤの性能を向上させる上で重要な役割を果たします。この工程により、ドライヤ工程の効率が向上します。
一方、ドライエアレシーバは、処理済みの圧縮エアを貯留します。通常は、コンプレッサとエアドライヤの後に配置されます。主な機能は、乾燥エアの完全性と品質を維持し、一貫したシステム性能と信頼性を確保することです。
以前の記事で、お客様の施設のニーズを満たすためには適切なサイズ選定が重要であることから、「エアコンプレッサのサイズ選定方法」のベストプラクティスについて触れました。エアレシーバのサイズ選定に関しては、使用するエアコンプレッサの種類と用途に応じて、圧縮エア1CFMにつき3~4ガロン、または1L/秒につき10~15Lをおおまかな目安として覚えておくと便利です。エアコンプレッサのサイズ選定と同様に、エアレシーバの適切なサイズを決定する上で考慮すべき要因は多数あります。下記の要素を考慮することを強く推奨します。
コンプレッサを最大負荷で一日中作動させている場合、少なくとも1日に1回エアレシーバから排水してください。排水作業を絶対に忘れないようにするには、フロートドレンバルブ、タイマードレンバルブ、または電子ドレンバルブを備えることを推奨します。最適な結果を得るために、またお使いの圧縮エアシステムが用途に適切に適合していることを確認するために、圧縮エアの専門家に連絡してサポートを受けてください。
「エアレシーバ内の圧力が高いほど、工程とツールに使用できるエア量は多くなります。つまり、時間の経過と共に需要量が増加する場合であっても、大型のコンプレッサを購入する必要はありません」という説明を聞いたことがあるかもしれませんが、これは誤りです。タンク内の圧力は、お使いのコンプレッサの吐出圧力と関係しているはずなのです。
標準的な定速駆動コンプレッサと可変速駆動コンプレッサのほとんどは、圧縮エアを最大175 psig(12 bar)で供給できますが、工業施設の大部分は、100~125 psig(7~8 bar)の間で動作します。エアレシーバの最大圧力は、施設側の需要に応じて選定しなければなりません。
たとえば、 定速駆動コンプレッサの吐出圧力が最大125 psig(8 bar)の場合、エアレシーバの定格は、最低150 psig(10 bar)にする必要があります。ほとんどの可変速駆動(VSD)エアコンプレッサの定格は、175 psig(12 bar)以下であるため、このタイプの圧縮エアシステムには、200 psig(14 bar)のエアレシーバが適しています。
各エアレシーバには、タンクがベッセル最大許容圧力に達した場合に圧力を解放するように設計されたプレッシャーリリーフバルブを備える必要があります。
高い圧力が高い流量(CFMまたはL/s)を意味するわけではなく、圧力を上げるにつれて流量は減少するということを覚えておくことが重要です。圧縮エアを使用する機械の最小圧力と最大圧力の設定を理解しておくこと、また可能であれば、エアレシーバの外部に圧力レギュレータを使用することが非常に重要です。
おおまかな目安として、2 psigは使用エネルギーの1%に等しい(1barはエネルギーの7%に等しい)ということを覚えておくと良いでしょう。これは、施設の需要量に適したシステム圧力を維持すべきであり、それが結果的にエネルギー節約量を大きくするということを意味します。
独自のエアレシーバをDIYで作りたいという誘惑に駆られたとしても、エアレシーバは自作すべきものではありません。安全性のリスクが高く、厳格な法規制があるためです。エアレシーバは、必ず、高く評価されているエアコンプレッサのメーカーやベッセルの専門メーカーから購入してください。地元の圧縮エア装置の専門家に問い合わせて、圧縮エアのニーズに最適なソリューションを探すのが最良の方法です。
30 6月, 2022
産業用のエアコンプレッサを選ぶときは、検討すべきことが数多くあります。この記事では、用途とニーズに基づき、どんなコンプレッサが最も適しているかを説明します。
31 5月, 2022
コンプレッサシステムの設置は以前よりも簡単になりました。それでも留意すべき点がいくつかあります。最も重要なのは、コンプレッサをどこに設置するかと、部屋の中でコンプレッサの周囲をどのような配置にするかです。こちらで詳細をご覧ください。