食品等級コンプレッサオイルを選択するタイミング

食品、飲料、製薬業界では、製品の製造や包装時に、偶発的に圧縮空気が製品と接触すると、健康リスクが生じる可能性を認識しておくことが重要です。

2025/07/11

食品、飲料、製薬業界

生産工程で圧縮空気を使用し、圧縮空気が製品と接触する場合には、100%オイルフリーエア（クラス0）の使用が絶対条件です。多くの用途では、圧縮空気は製品と直接接触しないため、オイルインジェクションエアを使用できます。偶発的に圧縮空気が製品に接触するおそれがある場合には、食品に関する安全規制を順守し、NSF登録済みのコンプレッサオイルを使用することが正しい選択です。

Roto食品等級合成オイル

食品等級認証取得済みの潤滑剤は、重要な資産を保護し、強化するよう設計されています。他のアトラスコプコ純正潤滑剤も同様に、最も効率のよい形で摩耗、腐食、酸化、摩擦を防ぐとともに、熱を逃がし、放散します。食品、飲料、製薬の製造環境で汚染リスクを排除する唯一かつ確実な方法は、可能な限りNSF認証取得済みのH1潤滑剤を使うことです。

潤滑剤の食品安全基準

NSF 潤滑剤の分類

食品業界での使用が承認されている潤滑剤にはいくつかの種類があり、いずれも食品加工環境で使われますが、食品と直接接触することが認められているのは1クラスのみです。

NSF H1 潤滑剤 ：真の食品グレードの潤滑剤で、食品との偶発的な接触についても承認されています。これらの潤滑剤は、製品が汚染から保護されることを保証します。
NSF H2 潤滑剤 ：食品や飲料と接触する可能性のない機器で使用するように設計されています。ほとんどの産業グレードの潤滑油はこのカテゴリに分類されます。
NSF H3 潤滑剤 ：食品に接触する前に洗浄する必要がある機械部品に使用される水溶性潤滑剤。洗浄や錆防止の目的で一般的に使用されます。
NSF 3H：グリル、オーブン、調理器具、骨抜き作業エリア、カッティングボードなどの表面で食品に直接接触する剥離剤としての使用が承認されています。赤肉、鳥肉、関連製品の加工中に食材がこびりつくのを防ぎます。
NSF HT1：食品との偶発的な接触が考えられる場面で熱媒体油としての使用が承認されています。

アトラスコプコの食品グレード潤滑油は、NSF インターナショナルの H1 認定を受けています。食品・飲料加工施設では潜在的な汚染を防ぐために NSF H1 認定潤滑剤の使用が不可欠です。これらの環境における有害物質への暴露は、公衆衛生に深刻なリスクをもたらす可能性があります。アトラスコプコの高品質食品グレード H1 潤滑油を選択することで、製品の完全性を保護し、生産およびロジスティクスチェーン全体で汚染のリスクを低減し、機器のライフサイクル全体にわたって最適な性能と寿命を確保できます。アトラスコプコの食品グレードオイルは、ハラールおよびコーシャ認証を取得しています。

お使いの機械に選択すべき食品等級オイル

Roto食品等級合成オイルは、交換間隔4,000時間（または1年）のオイルで、負荷が軽く、標準的な運転条件で稼働するコンプレッサに適しています。これよりも過酷な条件では、Roto食品等級合成オイルの寿命は2,000時間（または1年）になります。

一方、Roto Ultra食品等級合成オイルは、比較的過酷な条件や極めて過酷な条件で稼働するコンプレッサに最適です。寿命は4,000時間または2年で、過酷な条件でも保証されています。極めて過酷な運転条件では、寿命が3,000時間まで短縮されます。この潤滑剤は、始動/停止が頻繁に発生する、または換気の悪いコンプレッサ室など、標準外の運転条件で稼働する機器にも選択すべきです。