ファクトチェック：粉塵の多い環境には必ずしも固定速度のエアコンプレッサが最適とは限りません

木材加工や金属加工などの作業では、空気や機器室にほこりがたまります。このような粒子は、エアコンプレッサを含む産業施設全体で見られる機械の性能に影響を及ぼす可能性があります。粉塵の影響を最小限に抑えるために、固定速度マシンを使用することが理にかなっているかもしれません。これは、固定速度機器にはインバータがなく、VSD コンプレッサよりも電子部品が少ないためです。  

さらに、多くのVSDにはIP20等級のインバータが搭載されており、粒子から保護するには不十分です。ただし、アトラスコプコのVSDコンプレッサには、粉塵が動作に影響を及ぼさないように設計されたIP54等級のインバータが付属しています。さらに、これらの機械にはドライブトレインの保護等級 P66が付属しています。VSDが提供するエネルギー効率の利点と組み合わせると、通常、固定速度機器を上回る性能を発揮します。これがほとんどの産業用途に当てはまる理由をご説明します。

ほこりを防ぐための別のアプローチとしては、インバータの周囲にキャビネットを設置することが挙げられます。これは、機械を点検するたびに開く必要があります。どの保護方法を使用するかにかかわらず、エアコンプレッサを独自の部屋に設置することをお勧めします。さらに、このスペースはほこりや汚れができるだけ付着しないようにする必要があります。

インバータが非常に重要な理由は、VSDコンプレッサが需要に合わせて速度を変更できるからです。一方、固定速度マシンは需要に関係なく同じフルスピードで稼働します。このため、VSDコンプレッサは需要が低いときに消費する電力が少ないため、固定速度機器よりもエネルギー消費量が少ない傾向があります。

IP54等級はインバータ（およびコンプレッサ）を保護しますが、インレットフィルタの重要性は十分に強調できません 。先に述べたように、インレットフィルタはコンプレッサに入る空気を清潔に保ちます。固定速度または VSD マシンを使用しているかどうかにかかわらず、適切なフィルタを取り付ける必要があります。さらに、適切なクリーニングとメンテナンスを定期的に行うことも必要です。

どちらのタイプのコンプレッサも、正しく取り扱わないと、粉塵による冷却や圧力の問題が発生するリスクがあります。基本的に、冷却エレメントが詰まり、コンプレッサの作業が困難になることがあります。これは電力を消費し、性能に悪影響を及ぼします。VSD機器は、最適に稼働している場合、固定速度コンプレッサよりも最大60%効率的です。運用コストのメリットに影響を及ぼさないように、これを維持することが重要です。

繰り返しになりますが、アトラスコプコのVSDコンプレッサには IP54保護等級のインバータとIP66等級のドライブトレインが付属しています。これには、アトラスコプコの第 3 世代VSD、GA VSD^Sが含まれます。さらに、採鉱現場や沿岸地域で使用するために設計・製造されたキャノピを備え、耐久性を最大限に高める屋外用モデルもあります。 

どのような製品をお選びいただいても、当社はあらゆる産業用コンプレッサが大きな投資であることを理解しています。そのため、当社のチームがお客様のニーズに最適なエアコンプレッサを見つけるお手伝いをいたします。真のVSDマシンは、固定速度機器よりも初期費用がかかりますが、通常は投資回収率が高くなります。エアコンプレッサの所有コストの最大80%が電気コストであることを考慮すると、効率が重要な理由も明確になることと思います。

VSD が粉塵の多い産業用途に最適なエアコンプレッサである理由について、サイジング、エアコンプレッサの配置 とセットアップ、理想的な運転条件についてご説明します。詳細については、お問い合わせください。各国の専門知識を備えた専門家がサポートいたします。