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業界の効率を向上する廃熱利用

Technologies エネルギー変換

廃熱は、エネルギーが有用な仕事に変換される過程で発生する興味深い現象です。なぜ廃熱が問題なのかということ、また廃熱を効果的に回収して利用する方法を掘り下げてみましょう。 

廃熱の管理・利用がますます注目されるようになっています。産業界でも社会でも、エネルギー効率の向上と温室効果ガス排出量削減に努めているためです。  

 

廃熱管理の取り入れ方にはさまざまなものがあり得るということに注意が必要です。廃熱管理の方法は、地域の政策、産業セクター、適切な技術の利用可能性に左右されるからです。  

廃熱の重要性を認識し、持続可能なエネルギーとして利用することに関心を持つ人が増えていることから、さまざまな産業を通じてその利用率が上昇しています。 

廃熱の再利用により、エネルギー効率とコスト削減に大きなメリットが得られます。お客様の社内で廃熱を再利用する最適なオプションは、使用中の工業プロセスの種類、発生する廃熱の温度と量、および周辺のインフラストラクチャなどの要因に左右されます。お客様の業界での廃熱の効果的な再利用の方法は、業務の具体的な状況や要件に応じて複数あります。  

廃熱変換の例

廃熱、医療用途の透明ガラス瓶、食品・飲料製品は、製造時のガラス瓶自動洗浄機内で高温水による消毒洗浄を行っています。革新的技術と産業コンセプト

廃熱再利用のための一般的な選択肢は次のとおりです。   

  • プロセス加熱
    生成された熱の余剰分をお客様の事業活動内のさまざまな加熱プロセスに再利用できます。たとえば、燃焼空気の予熱、給湯、または冷却目的の吸収式チラーの動力源に廃熱を利用できます。  
  • 暖房
    廃熱を事務所、倉庫、またはその他の屋内部分の暖房に使用できます。寒冷期の施設で暖房が必要な場合に有用です。  
  • 給湯 
    廃熱を利用して各種目的で水を予熱できます。これには、洗浄、衛生、または給湯を必要とするその他の工業プロセスが含まれます。  
  • 地域の暖房 
    お客様の施設が住宅地や商業地の付近に所在する場合、廃熱を地域暖房システムに組み込むことを考慮してもよいでしょう。熱の余剰分を付近の建物の暖房に使用できるうえ、暖房と給湯のためのエネルギーと費用を節約できます。 
  • 発電
    有機ランキンサイクル(ORC)システムなどの技術により、高温の廃熱を電気エネルギーに変換できます。  
  • 乾燥用途
    食品加工業や製紙業など、除湿が必要な産業では、廃熱を乾燥目的に利用できます。  

現在は、先進的手法により、廃熱を回収して上記のような用途に再利用することも可能です。産業界では、廃熱を利用してエネルギー効率と持続可能性を向上させようとしているのです。 

廃熱変換システム

各種システムによって、廃熱を工業プロセスで使用可能な熱に変換できます。 

 

  • エネルギー変換システム
    発電または工業プロセスで発生する廃熱を回収するために、廃熱発電システムやエネルギー変換システムが使用されます。こうしたシステムでは、電力や有用な熱を発生させることで、全体的なエネルギー効率を最大化します。廃熱は、通常、同施設内の加熱、冷却などの産業プロセスに使用されます。こうしたシステムには、ヒートポンプ、蒸気コンプレッサ、有機ランキンサイクルなどが含まれます。 
  • 熱回収システム
    産業界では、しばしば熱回収システムを導入して廃熱を回収し、水や空気などの別の媒体に熱を移転させ、シャワー用の給湯、プリボイラー給水、暖房などの目的に使用しています。

再生可能エネルギーを廃熱の回収と変換と併用して電力システムに使用することで、エネルギー全般の信頼性と効率を向上させることができます。 

 

産業廃熱はもはや未開発の資源ではありません。エネルギー変換システム、熱回収、再生可能エネルギーの採用により、廃熱を資産に変えることができるのです。  

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